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集客力UPのために!SC(ショッピングセンター)出店を攻略

店舗運営が軌道に乗り始めた企業であれば、SC(ショッピングセンター)への出店を計画しているのではないでしょうか。SC(ショッピングセンター)は一般的なビルの店舗と異なり、出店には様々な制約や特殊な決まりごとがありこれらを順守することが求められます。これらをしっかりと理解して出店計画を進めていきましょう。

ショッピングセンターで歩く人たち

1. SC(ショッピングセンター)とは

ショッピングセンターの人通り

店舗を出店する際にSC(ショッピングセンター)という言葉をよく耳にすることがあるでしょう。しかし普段なんとなく使っている言葉で、その意味をわかっていない人も多いのではないでしょうか。また百貨店とSCの違いを正確に言える人がどれだけいるでしょうか。ここで一度言葉の意味を理解していきましょう。

1-1 SCの定義

一般社団法人日本ショッピングセンター協会によると以下のように定義されています。日常会話で出てくるSCという言葉とは、多少意味が異なるかもしれないので、しっかりと確認しておきましょう。

ショッピングセンターとは、一つの単位として計画、開発、所有、管理運営される商業・サービ ス施設の集合体で、駐車場を備えるものをいう。その立地、規模、構成に応じて、選択の多様性、利便性、快適性、娯楽性等を提供するなど、生活者ニーズに応えるコミュニ ティ施設として都市機能の一翼を担うものである。

SC取扱い基準

SCは、ディベロッパーにより計画、開発されるものであり、次の条件を備えることを必要とする。

小売業の店舗面積は、1,500㎡ 以上であること。

キーテナントを除くテナントが10店舗以上含まれていること。

キーテナントがある場合、その面積がショッピングセンター面積の80%程度を超えないこと。

但し、その他テナントのうち小売業の店舗面積が1,500㎡以上である場合には、この限りではない。

テナント会(商店会)等があり、広告宣伝、共同催事等の共同活動を行っていること。

1-2 百貨店や大型スーパーとの違い

日本におけるSC以外の大型商業施設としては、三越、高島屋、松坂屋などの百貨店やダイエー、イトーヨーカドー、ジャスコといった大型スーパーがあります。1-1の定義や要件を見る限りでは、これらを区別することは難しいでしょう。それではこれらの商業施設とSCとの明確な違いは何でしょうか。

それはSCは企業の単独店舗ではなく、ディベロッパーが計画・開発するものであるということです。つまり街づくりの一環として「商業施設が必要である」と判断した際に企画・開発されるのです。

2. SCの特徴

路面店やビルインの店舗と比べてSCの店舗はどのような特徴があるのでしょうか。そのメリット・デメリットを比較していきましょう。

2-1 メリット

集客力

SC最大の特徴は、集客力が非常に高いということです。SC全体の集客は運営会社が行ってくれるので、個々の店舗ごとにビラを配ったり、広告を出したりといったことをする必要がないのです。
また一般的な路面店と比べて、SCははじめから買い物を目的として訪れる購買意欲の高いお客さんが多いです。そのため客単価や購入割合も高いと言えるでしょう。
また路面店やビルインの店舗と比べると集客が比較的天候に左右されにくいのも魅力の一つと言えます。

ブランド力

SCにはナショナルクライアントをはじめ高級ブランドも多くテナントとして入っています。それらのブランドと店舗を並べて構えることで、自社のブランド力を上げることにもなるでしょう。またブランドや商品を知らないお客さんに対しても幅広くアプローチできることができ、新たな顧客層とすることにもなるのです。

2-2 デメリット

店舗維持費が高額

路面店などの独自の店舗と比べて、様々なメリットを享受できるので、やはり家賃は高額に設定されています。さらにSCの店舗では固定の家賃と売上歩率を併用した出店料を設定している場合が多いです。

売上歩率とはテナントの売上に応じて、支払う手数料のことです。例えば月の売上が500万の店舗で、売上歩率が5%であれば25万円を賃料として支払うのです。

営業時間が制限される

SC全体の営業時間が決まっているため、店舗ごとに自由に営業時間を定めることができません。「夜の方がお客さんが多そうだから深夜まで営業する」というように店舗ごとに営業時間を定めることができないのです。

またSCは年間を通して休みがありません。店舗ごとの売上がなくなることは、売上歩率による家賃収入が減ってしまうことになるので、店舗ごとに自由に休むことができないのです。

3. 主なSCの種類

ショッピングモールの外観

ディベロッパーが計画・開発するSCには様々な種類があり、その土地や場所によって様々なタイプに分類されます。以下で見ていきましょう。

3-1 ショッピングモール

百貨店やGMSなどの大型小売店をキーテナントとして複数の専門店の集合した商業施設

代表例:ららぽーとイオン

3-2 ファッションビル

ファッション関連の専門店を中心に集積した商業施設

代表例:パルコラフォーレ原宿

3-3 アウトレット

ナショナルブランドの商品を安く常時販売する店舗の集積した商業施設

代表例:プレミアム・アウトレット三井アウトレットパーク

3-4 複合型SC

オフィスやホテル、レジャー施設などが一体になった専門店が集合した商業施設

代表例:東京ドームシティサンシャインシティ

3-5 地下街・高架下

地下や駅、道路の高架下に専門店が集積した商業施設

代表例:八重洲地下街川崎アゼリア

4. SCに出店するには

SCへの出店は立地や集客の面で施主から非常に人気があり、区画の争奪戦となることも多いです。それでゃ出店方法を見ていきましょう。

4-1 中小規模SC

中小規模なSCであれば、不動産会社や施設管理部に一度問い合わせてみるといいでしょう。

ただし自社のブランドがあまり力がない場合は、SCフェアなどの展示会や期間限定のポップアップショップを出すことをオススメします。そこで自社のブランドや特徴を出すことができれば、ディベロッパーから声をかけられて出店につながるということも多くあります。

4-2 大規模SC

規模が大きくなると、有名ブランドに対してデベロッパー側から声を掛けるケースがほとんどです。ですから小さな会社やブランド力のない会社が入り込んでいくのは難しいでしょう。

こういった比較的大規模な商業施設に出店したい場合は、まずは現状の店舗でしっかりと結果を出しブランド力を得た上で、ディベロッパーのテナント誘致の担当者を紹介してもらうとスムーズに進めることができるでしょう。

5. 内装工事の注意点

新しいプロジェクトについて図面を見て議論する建築家

SCへの出店は路面店への出店とは考えるべきポイントが違います。総じて自由度が低いといえるでしょう。どのような点に注意すべきか見ていきましょう。

5-1 賃貸借期間が決まっている

SCの場合は賃貸借期間があらかじめ定められている場合が多いです。またその期間はおよそ5年と言われており、全館リニューアルなどのイベントも頻繁に行われます。そのため長く使われるデザインというよりは、比較的コストパフォーマンスを重視したデザインを利用している場合が多いと言えます。

5-2 工事の制約が多い

SCの内装工事は様々な規制が非常に多くあります。百貨店ほどではありあせんが、全体のデザインとしての統一性が求められたり、高さ制限や照度、素材の防炎加工などの工事規制が多くあります。そのため思ったようにブランドのデザインを打ち出せない場合もあるのです。

5-3 依頼する施工会社が限られる

SCには内監と呼ばれるプロジェクト全体の進行や工事の品質を管理する人たちがいます。SCへの出店では施工会社は内監とのやりとりを頻繁に行い、様々な工事基準をクリアしなければならないので、SCができる施工会社は数が限られています。

そのためSCによっては、あらかじめSCの施工になれた会社が指定業者として決められている場合も多いのです。しかし指定業者の場合だと、普段依頼しない施工会社に依頼しなければならない場合も多いので、仕上がりや工事金額の面で不安になる場合も多いでしょう。

ですから普段付き合っている施工会社に、指定業者の名前を借りて下請けとして入ってもらうこともあります。ここで発生するマージンは冠料と呼ばれています。ただやはり一社多く挟んでいる分、工事金額は多くかかってしまうのです。

6. まとめ

SCへの出店は、非常に特殊でプロジェクトも長期に渡るため、なれていないとつまずく箇所が多くあることも事実です。特に内装工事に関しては、内監が様々な制限を設けるので、自由に店作りをすることができないのです。

しかしそういったデメリットがある中でも出店をする魅力がSCにはあるのです。集客が安定していて、新たな顧客層に認知してもらいやすいので、出店したら享受できるメリットが多くあるのです。ぜひ一度挑戦してみてください。

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